プロ家庭教師がよく見かける子供のやる気を挫く教育



 
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  三 受験勉強中によくみかける間違えた教育

  勉強について面倒を子供の面倒を見ているいないに関わらず、どんな親御さんでも子供のことにあれこれ口を出したくなるものです。
 その多くは子供のためになっていることでしょう。
 ただ中には口を出したせいで余計に事態が悪化している場合もあると思います。
 このページではまず親御さんが勉強を見ている場合といない場合を問わずにやりやすい間違った教育方法の典型例をあげてみました。
 もし該当するものがあればすぐに修正することをお勧めします。


  (1) クラス分けテスト、模擬試験で悪い結果が帰ってきたときに過敏に反応する。
 お気持ちは分かります。せっかく楽しみにしていたのですから。
 しかし子供以上に敏感に反応すると、子供の方は「なんでそんなに怒っているの?」という気持ちになってしまいます。
 この状態が親御さんとしてはますます腹立たしいわけですが、度が過ぎると子供の方は誰のために勉強をしているのか分からなくなってしまいます。
 私も子供の頃に悪い点数を取ったときは学校の机の中に置いて帰りました。
 悪い点数を取ったのが恥ずかしかったのではありません。
 母親に怒られるのがひたすら嫌だっただけです(その後にそれが発覚したときはさらに怒られましたが)。
 親が感情的になると、子供は事態を冷静に見ようとする機会を失います。
 テストの結果というのは今の勉強のすすみ具合を客観的に知ることの出来る最高の資料です。
 理解できていないのはどの分野かという事、時間管理ができているかという事がそこから分かるのです。
 感情的になりかけたらいったん間をおいて解答用紙をよく分析されると良いです。注意点としては他人もできていないような問題は出来ていなくても気にしない方が良いということです。(模擬試験には正答率が表示されています。50%以上の問題が全て出来ていた場合にどの程度の偏差値まで上れるかという事実を是非ご確認ください)。
 正答率50%以上のものだけよく復習するようにしましょう。
 そんなに多くないはずです。
 このように分析して返却答案を見直せば、子供の方も冷静になれます。
 感情的になって良いことはひとつもないと思います。
 また六年生の夏以降のテストで志望校の合格可能性が50%を超えていれば、まず合格すると考えて良いことも知っておいてください。

(2) 夜遅く就寝することに無頓着である。
 中学受験を題材にしたテレビドラマを見ているとそのようなシーンを出して苦労している様子を見かけます。このイメージにつられないでください。
 負の連鎖を自ら生み出すことになります。
 超難関校に合格していった私の教え子は、「毎日九時には寝ている」とけろっとした顔で言う子ばかりでした(その子たちの通っている塾の終了時刻を考えると「九時」は無理があるのでおそらく「九時の終わりぐらい」という意味だったとは思いますが)。
 遅くとも夜十時ぐらいには就寝させるようにしてください。
 夜十時から夜中の二時までが人間の身体が最も成長する時間帯です。
 この時間帯に身体を休ませておかないと身体の発育に悪影響を及ぼしてしまいます。やがてそれは脳にも影響し集中力の欠如という状況をもたらします。

 成績の伸びない子供ほど、遅くまで勉強させられている傾向があります。
 このような場合、親御さんは「この子は要領が悪いから人より多くの時間をかけなければ間に合わない」とおっしゃいます。
 お気持ちは十分理解できます。模擬試験に間に合わせるために、少々無理をしなければならないこともあります。
 しかしこれが習慣になると悪循環に陥ります。
 遅くまで起きているから集中力が低下して要領が悪くなり、そのために次の日の作業も捗らない、だから翌日もまた遅くまで起こして終わるまでやらせようとする、このような状況が待っているのです。

 また塾の中にも睡眠の重要性を軽んじているところがあるようです。
 かつて受け持っていた生徒の通っていた塾の話になります。その生徒はしょっちゅう欠伸をしている状態で、問題を解くスピードも会う度に低下していく状況にありました。
 あまりにのろいので理由を尋ねると、午前0時近くまで生徒を残して塾で勉強をさせられるとのことでした。
 塾の先生曰く「受験生であればこの程度のことをやるのは当然。どこの塾でも同じ」なのだそうです。
 当の塾としては真摯に取り組んでいる様子を示したいという意図があるのかもしれません。
 しかしどこの塾も同じというのはとんでもない嘘です。
 現に早寝する生徒の方が成績優秀者が多いのですから(その後多少説得に時間はかかりましたが、最終的にこの件は正規の授業が終了したらすぐに帰らせるということになりました。
 その後は集中力も持ち直し、第一志望の中学に合格させることができました。
  いったん悪いサイクルを作ってしまうと、たとえそれが良くない状況だと分かっていてもそこから抜け出すのはなかなか難しいものです。
 睡眠の重要性に無頓着な方は是非この問題に関する書籍を読んで認識を改めて欲しいと思います。

(3) 子供を褒めない。
 褒められると誰でも嬉しくてやる気を出すものです。
 他人に認められないでいると居場所をなくしてしまいます。
 無理矢理褒めようとすれば子供にも見抜かれて効果がありませんが、心がこもっていれば子供に訴えます。
 成績が上がらずに困っている親御さんはしばしばこの心を込めて褒めるということを忘れがちのように思えます。
 「褒めるところがないのだから仕方ない」という思いでいらっしゃるのであれば、それは間違いです。目立たない中に必ず褒めるべき点はあります。
 些細なことであろうと何かしら褒めることを見つけてください。
 それがきっかけとなって本当に褒めるに値することをするようになるはずです。
 また塾や学校という集団生活の場では先生はよほど目立った事でなければ褒めてくれません。
 なぜなら複数の生徒のうち特定の生徒を褒めれば、他の生徒の中には自分が否定されたという気持ちになる子も出てくるからです。
 褒めるのを他人任せにしてしまうと、誰にも褒めてもらえないことにもなりうるのです。
(4) 勉強以外の思考力を鍛えるパズルやブロック、ゲームなどをあまり重要視していない。
 塾の勉強だけが勉強ではありません。
 塾のテキストに載っているタイプから外れた問題も、受験では出てきます。
 難関であればあるほどその傾向は高まります。
 その中にはその場で考えれば簡単に分かるものも多いのですが、こんなの見たこともない、やり方を知らないというだけで投げ出してしまう子が多いです。
 自分で考えようとする子はそのような問題に対応する能力があります。
(5) 勉強を教えているときに子供に考える猶予を与えない。
 子供は自分で考えることによって成長します。
 しかし親御さんが教えようとすると、この時間を省略しがちです。
 子供が考えるのを待っていたのでは間に合わないと判断されるのでしょう。
 あるいは子供が考えたがらずすぐにやり方を教えてもらいたがるという事情もあるかもしれません。
 しかしそれでは自分で考えるための芽を摘んでしまっていることになります。
 そもそもやり方を教えて出来るようになる子であれば、塾の授業だけでとっくに成績を伸ばしているはずです。
 やり方というものが最初に用意されているのではなく、当たり前の話をつなぎ合わせて行くとそれが自然にやり方になっていくのだという思考の流れをつくってあげてください。
 答えに辿り着けなくても良いのです。一歩でも自力で考えようとすることが大切なのです。
 自分で考えるといっても一つの設問に10分も20分もということではありません。
 受験にはそんなに長く考える問題は出ませんから。
 親が子供に勉強を教える場合、テキストに書いてあることを教えるというよりは、自分で考えようとさせることに主眼をおくことが良い方向へ導く秘訣です。

(6) 勉強を教えるときに重要性を感じた箇所をまんべんなく覚えさせようとする。
 受験生を何年か教えた経験があるならともかく、解説を見れば理解できるし説明もできるというくらいであれば、教える箇所は切り詰めた方が無難です。
 ほとんどの場合その直感は外れています。
 多くの親御さんは少し先にやってくるテストに向けて勉強を教えるわけですが、この場合点数を上げようとするあまり理解力や応用力ではなく知識を教え込むことに意識が行ってしまっている状態なのです。
 そうするとたとえその知識がテストに出たとしても、うまく知識を応用することはできませんし、たくさん勉強したのにやっぱりできない、という感情を子供に持たせてしまいます。
 塾のテキストはいくつもの中学のテストを下敷きにして作成されているため、余計なことが書いてあることも多いです。
 テキストに「基礎」として取り上げられているものを越えて教えることは控えることをお勧めします。
(7) 勉強を教えていて、子供が間違いを繰り返すと感情的になる。
 親が感情的になると、子供は誰のために勉強をしているのか分からなくなります。
 怒鳴って子供が言うことを聞くことはありますが、表面的な服従にすぎません。
 根に持たれるため、問題の先送りにしかなりません。
 少しでも感情的になりかけたら、いったん時間を切った方が良いです。
(8) 勉強をうまく教えているうちに、自分の言っていることは何でも正しいという錯覚を抱く。
 うまく教えきって模擬試験の成績も上がった場合「自分の言っていることを聞いていれば何でもうまくいくんだ」と子供に語る親御さんもいます。
 しかしそれを本当に子供が信じたら大変なことになります。
 何事も親御さん任せになるので自力で考えようとはしなくなります。
 本番で非典型問題が出題されたら手も足も出ません。
 そもそも何でもうまくいくなんて、そんな神様みたいな人間がいるわけありません。
 こうした感情になりかけたら、自分の方がぶれてきていると考えた方が無難です。
(9) 課題を終わるまで時間無制限にやらせようとする。
 一つの課題が終わらないと、いつまでもやらせようとする親御さんもいらっしゃいますが、これも危険です。
 子供に時間の感覚というものがなくなっていくからです。
 入試には時間制限があります。
 時間制限がなければ解けた問題があっても、白紙である以上は点数をつけてもらえないのです。
 そのうち自然とスピードが上がるから時間なんて気にしなくて良いというスタンスでいても、まずそのようなことはないと言えます。
 日頃から時計を目の前に置いておき、制限時間を問題の数で割って一問あたりどれくらいで処理すれば良いのかを計算してやるような習慣を取り入れてください。
 一旦染みついてしまった悪い習慣は、変えようと思ってもなかなか変えられるものでもありません。ですので以上のうち思い当たるものがあっても、すぐに変えようとすると無理がでてきていつの間にか元に戻ってしまいます。「悪習慣を続けても良いけれど、続るならその結果どうなるかということを具体的にイメージした上で続ける」というように思考にワンクッション入れておくぐらいが適切だと思います。
 以前テレビのCMで医者が禁煙を考えている患者に対し「煙草をやめるのに大切なことは何だと思うか」と問いかけ、患者が「気合いですか?」と答えたところ「その考えからやめましょう」とアドバイスするものがありました。その精神は以上の話にも当てはまると思います。





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